こんにちは!茶道講師で暑い日も寒い日も、20年近く着物を着ているビビネコです!
今回は今年購入して試してみた、夏の長襦袢について詳しくレビューしたいと思います。
今までは「爽竹紙人形仕立て長襦袢」を一押しとしていましたが、もう少し安いお値段で買える長襦袢を紹介します!
皆さんそれぞれ好みがあると思いますので、内容を確認して是非自分にあった商品を選んで下さいね!
紹介するのは、きもの都粋の「ひみつの夏長襦袢」です。
- 長襦袢には2万円以上かけたくない人
- 涼しく、快適な長襦袢を着たい人
- 和装ブラに直接肌襦袢なしで長襦袢を着たい人
- 持っている夏着物、単衣着物の裄・袖丈がバラバラな人
- 簡単にキレイな衿元を作りたい人
- 半衿は一種類しか使わない、替えなくても良い人
- 長襦袢は自宅の洗濯機で洗いたい、アイロンがけをしたくない人
- 夏にフォーマル着物を着る可能性がある人
ではこの商品の特徴や、実際に着て気がついた点など順に解説してゆきますね!
「ひみつの夏長襦袢」の特徴
良質な洗える夏物長襦袢の中ではお手頃
「ひみつの夏長襦袢(替え袖無し)」は、税込み15,400円、替え袖が4,290円~です。
ネットショップで売られている夏用長襦袢と比較すると、実は安い方ではありません。
しかし、良質で快適に着られる洗える夏用長襦袢の中ではお手頃なんです。
夏の有名メーカーの長襦袢として挙げられるのは、この2つ。
爽竹紙人形長襦袢(36,000円)、涼き楽っく長襦袢夏用替え袖付き(24,200円)ですね。どちらの長襦袢も着心地、衿の仕上がりの美しさ、お手入れのしやすさなどで有名、愛用者は沢山います。
「ひみつの夏長襦袢」は、この2つと比較すると生地の質感は少し劣りますが、その分お求めやすいお値段になっています。
ある程度の品質と美しさは保ちながら、出費を抑えたい…という方におすすめできる商品です。
価格が違えば品質も別格なのを、使ってみて実感する
着物初心者でも衿元がキレイに決まりやすい
衿の形状が工夫されており、簡単にキレイな衿元を作れます。
着付けに慣れている方ならどんな長襦袢でも大丈夫ですが、着物初心者の方はこの商品のように衿がキレイになる仕立てをされている商品の方がテクニック要らずで美しく着られますよ。
長襦袢の良さは着姿の美しさに直結する
半衿を交換したい時には、自分で縫い付ける必要がある
「ひみつの夏長襦袢」は、最初から絽の半衿が縫い付けられています。
もし、ほかの半衿を付けたいという場合は、自分で絽の半衿の上から針と糸で付ける、もしくは絽の半衿を外して付け替える必要があります。「爽竹紙人形長襦袢」も同様です。
その点、「き楽っく」は、ファスナーで専用半衿を簡単に付け替えできます。
もちろん、専用の替え衿を購入する必要はありますよ。
色々な半衿を楽しみたいかどうかで、選ぶ長襦袢が変わる
下半身に爽竹素材が使われているためさらさらしていて肌に張り付かない
安い洗える長襦袢には、身頃も裾除け(スカート部分)も綿や安価なポリエステルの場合があります。
身頃が綿なのは良いのですが、裾除け(スカート部分)が綿だと、滑りが悪く、すそさばきも悪くなります。すると着物も傷めますし、着崩れやすいのでおすすめできません。
身頃が全て安価なポリエステルだと、今度は「暑い・滑って着崩れやすい、洗濯後シワシワでアイロンが必要」と、非常に使い勝手が悪い場合があるので注意が必要です。
「ひみつの夏長襦袢」は、そのあたりをきちんと考えて作られています。
身頃は薄い綿で涼しく着崩れにくく、爽竹で作られた裾除け(スカート部分)は、暑くなくサラサラと静電気も起きず快適です。
使っている素材をあなどってはいけない
洗濯機で丸洗いできてアイロン要らず、お手入れが超楽
脱いだらネットに入れてそのまま洗濯機で洗うだけ。洗剤も普通のもので大丈夫です。
吊り干しだけでそのまま着られるので、暑い日にアイロンをかける必要もありません。
毎回のお手入れがつらいと、確実に別のものが欲しくなる
筒袖なので、着物の裄や袖丈を気にする必要が無い
お譲り着物やリサイクルなどで、今手持ちの夏着物、単衣着物の裄や袖丈がバラバラの方に最適です。「ひみつの夏長襦袢」は、基本が筒袖。そのまま替え袖を付けず、裄も袖丈も関係なく着られます。
必要であれば、様々な色柄の替え袖が売られています。付けても付けなくても良いですよ。さらに、替え袖はマジックテープで止めるため、4センチ程なら裄の調節ができます。
筒袖を一枚持っておくと便利
別売りの替え袖を付ければ、フォーマルにも着られる
絽の半衿が付いているので、替え袖に白の絽を用意すればフォーマルにも対応できます。
どこにでも着て行ける安心感
「ひみつの夏長襦袢」を実際に着てみて分かった事
上半身と紐が綿100%の高島クレープでとにかく薄くて軽く、快適
上半身の身頃は、綿100%高島クレープ。薄手の生地で肌に張り付きません。ポリエステルよりも通気性が良く、快適。これなら、直接肌に着る事も可能です。
薄い、軽い、涼しい
スカート部分はポリエステルだが爽竹なのでそこまで暑くなく快適
裾除け(スカート部分)はサラサラ具合が絶妙で、肌には付かず、着物のすそさばきが良いです。薄手の生地で、暑さを感じにくく、もたつきません。
肌に付かず、すそさばきが良い
夏の透ける着物の時には、中にステテコを履けば対策は完璧
濃い色の着物なら、裾除けもステテコも省略して「ひみつの夏長襦袢」一枚で大丈夫です。薄色の透ける着物の時は、ステテコを履けば透け対策は完璧です。
ステテコと合わせて、透け対策も完璧
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衣紋がきれいに抜け、身頃が綿なので滑らず崩れにくい
着た時のシルエットなどは実際着てみなければわかりません。ビビネコが実際に着てみた所、衣紋は苦労すること無くきれいに抜けます。
さらに、身頃が綿のため付属の紐だけでしっかり留まり、長時間着ていても衿が詰まってくることはありません。衿合わせの緩みも起こりにくいと感じました。
テクニック要らずでキレイな衿元長続き
半衿の美しさ、高級感は「紙人形」長襦袢に軍配
付いている半衿はポリエステルの絽です。この半衿は「普通」。紙人形長襦袢の高級感や美しさには負けるなといった感想でした。
半衿自体の品質は「普通」
「ひみつの半襦袢」との違い
着られる季節が夏のみか一年中か
「ひみつの夏長襦袢」は絽の半衿のため、夏の長襦袢になります。
「ひみつの半襦袢」は、半衿がレースになっているので、一年を通して着られます。
ワンピースタイプか上半身だけか
「ひみつの夏長襦袢」はワンピースタイプですが、「ひみつの半襦袢」は上半身だけのため、下にステテコや裾除けを別に準備する必要があります。
フォーマルに着られるか着られないか
絽の半衿はフォーマルでも大丈夫ですが、レースの半衿はカジュアル向けです。
爽竹紙人形長襦袢、涼き楽っく長襦袢夏用替え袖付きとの違い
大きな部分の違いを表にまとめました。
価格 | 身頃 | 裾除け部分 | 衿付け替え | 袖付け替え | 裄調節 | 洗濯 | アイロン | |
ひみつの夏長襦袢 | 15,400円(半衿付き、替え袖別4,290~8,580円) | 綿100% | 東レ爽竹 | 針と糸で可能 | マジックテープ | 可 | 洗濯機 | 不要 |
爽竹紙人形長襦袢 | 36,000円(半衿、袖付き) | 東レ爽竹 | 東レ爽竹 | 不可 | 不可 | 不可 | 洗濯機 | 不要 |
涼き楽っく長襦袢夏用替え袖付き | 24,200円(半衿、替え袖付き) | 綿85%、麻15% | キュプラ51%、ポリエステル49% | ファスナー | マジックテープ | 可 | 洗濯機 | 不要 |
正直、この3つならどれを選択してもハズレはありません。どれが一番自分の着物ライフに合っているかで選ぶと良いと思います。
明らかにケタの違う安い長襦袢は、それなりであると心得よう
肌着や補整はどうするか
肌襦袢、裾除け、ステテコを省略して着られる!もちろん着てもOK
身頃が綿100%なのでべたつきを感じにくく、かぶれにくい。汗で汚れても洗濯できるので、和装ブラの上に直接、「ひみつの夏長襦袢」を着られます。
濃い色の着物なら、裾除けもステテコも省略して「ひみつの夏長襦袢」一枚で大丈夫です。
ただ、太ももの間の汗は不快に感じやすいので、個人的にはステテコを履いた方が快適かなと思います。
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大量に汗をかくと、着物に汗が染みる可能性があることだけは頭に入れておきましょう。
着物の汗じみは「汗抜きクリーニング」と割り切れば、肌着無しでも着られる
補正もその人の体型や好みによって、してもしなくても良い
補正も、したほうがキレイに着られる、補正をしたいならしましょう。補整無しでも良いと自分が思うなら、無理にする必要はありません。
補正は絶対ではない
「ひみつの夏長襦袢」を着られるのは5月下旬~9月
半衿を絽のままで着るなら、着られるのは5月下旬~9月になります。
絽の半衿の上に、レースや塩瀬といった冬に使う素材の衿を重ねて縫えば、年中使えます。
まとめ:お手頃価格で洗えて良質な、涼しい夏の長襦袢を手に入れたい人におすすめ
まとめると、「ひみつの夏長襦袢」は次のような方に向いていると言えます。
- 長襦袢には2万円以上かけたくない人
- 涼しく、快適な長襦袢を着たい人
- 和装ブラに直接肌着なしで長襦袢を着たい人
- 持っている夏着物、単衣着物の裄・袖丈がバラバラな人
- 簡単にキレイな衿元を作りたい人
- 半衿は一種類しか使わない、替えなくても良い人
- 長襦袢は自宅の洗濯機で洗いたい、アイロンがけをしたくない人
- 夏にフォーマル着物を着る可能性がある人
ビビネコは、この長襦袢に専用の替え袖は付けず、古くなって身頃が破れてきた麻の長襦袢の袖を自分で付けようと思っています。買わなくても使えるものは是非使って下さい!
皆さん全員に、おすすめする長襦袢を買って欲しいとは全く思っていません。しかし、安価な商品を買ってしまう事で、着物はきれいに着られないものだとか、不快なものと思って欲しくないのです。
メーカーは日々新しい商品を開発しています。その中から最終的に自分に何が必要で、どの商品が合うのかを判断するのは皆さん自身です。その時に間違った解釈をしないよう、信頼できる情報を参考にして下さいね!
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