【茶道の着物】そろえ方①最初の一枚は色無地の一つ紋で失敗無し!季節や帯合わせの例も紹介

茶道の着物のそろえ方①最初の一枚は色無地一つ紋で失敗無し! 着物
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今までは自分のために装う事を前提として記事を書いてきました。
今回は「茶道」というシチュエーションに限定した着物に関する記事です。

茶道を始めて間もない方、そして特に「流派に入門された方」に向けた内容になっています。

  • 〇〇千家に入門して習い始めたけど、着物は何から揃えたらいいか分からない
  • 着物を揃えたいけど、不要な物を買って失敗したくない
  • できるだけ少ない着物で効率よく済ませたい
  • 衣替えが良く分からない
  • 帯の合わせ方も知りたい

こんな悩みを解決しますよ。

茶道の着物シリーズ③④はこちら↓↓↓

ビビネコのプロフィール
茶道歴約20年 表千家茶道講師許状所持
入門・習事・飾物・茶通箱点・唐物点・台天目点・盆点 取得済
ほぼ毎週、着物でのお稽古を継続中   年に数回、宗匠稽古、講習会に出席  
着物はタンス2棹にびっしり、枚数は秘密(笑)

表千家流・初心者向け「なごみ茶道教室」を運営中!
基本のお点前やお客さんの所作をYouTubeで順次公開しています。
そちらもチャンネル登録してご覧ください(^^)>>表千家なごみ茶道教室

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正式な場と普段のお稽古は別

講習会・茶事・茶会の着物

表千家や裏千家、武者小路千家などに「入門」すると、定期的な集まりがあります。ビビネコが所属している表千家は、年に一回講習会、さらに一般開放されるお茶会があります。

「講習会」や「茶事」「お茶会」に出席するときの着物には注意が必要。考え方としては、「相手やその会に失礼のない着物を選ぶ」と間違いないです。その間違いない着物が、今回解説する「色無地一つ紋」。このあと理由を解説しますね。

お稽古の着物、日常着物

普段のお稽古で着物を着る時は、基本どんな着物・帯でも良いです。ただし厳しい先生の場合は注意されるかもしれないので、事前に「こんな着物があるのですが、もったいないので着てもよろしいでしょうか?」
と聞いておくと安心。文化部活動やサークル、趣味程度の集まりならどんな着物でも大丈夫です。

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色無地一つ紋を最初に用意する理由

格が高く失礼にならない

茶道では、先生達や目上の方に失礼の無いように注意が必要。着物を楽しむより、その場にふさわしい装いをするのが優先です。しかしどこに何を着て行けばOKなのか、マスターするまでは混乱しますよね?かといって、場にそぐわない格好で恥をかくのも嫌ですし…

そんな「とりあえずお茶の時に何の心配も無い着物を」と考えた時に一番間違いないのが「一つ紋の色無地」。色無地に一つ紋を付けると、いわゆる「格」が高くなります。洋服に例えると「スーツにネクタイを締めた」イメージで、どこに行っても失礼になりません。

ちなみに、ビビネコの支部では資格者講習(唐物以上を取得している)では一つ紋の方が多く、一般講習(入門していれば出席できる)は小紋~訪問着まで様々な着物の方がいらっしゃいます。

着られる範囲が広い

色無地の一つ紋は、着られる範囲が広いのも一枚目におすすめする理由です。
茶道をしていると、お稽古からお茶事までさまざまな場面で着物を着ることになりますが、どんな場にも対応可能。

後ほど具体的なシチュエーションを紹介しますが、帯次第で「雰囲気」や「格」を変えられるので、非常に使い勝手が良いのです。

できるだけ着物の枚数を少なく持ちたい、という方にもおすすめです。

おとなしく装えて浮かない

茶道を始めて間もない時は、先生や周りの先輩達より華美にならない方が無難です。悪目立ちして、噂されるのは嫌ですよね。

その点「色無地の一つ紋」なら、きちんとしていて控えめ、先生や周りの方、その場に敬意を表した装いになるので、周りから浮くことはありません。

模様に季節が無い

訪問着や付け下げも素敵なのですが、模様によっては季節を選びます
同じ袷(あわせ)の着物でも、お正月にふさわしいものとか、桜が咲く前が良いとか、細かく見ると色々あります。

着物を着始めの頃には、そういった判断が難しいですよね。最初はいつ着ても大丈夫な色無地を選ぶと楽ですよ。柄物はゆっくり楽しんで揃えるほうが後悔しません。

季節と素材

10月~5月は袷、6月・9月は単衣、7月・8月は絽

先ほど季節の事を述べましたが、ここで言う季節は「着物の衣替え」に関する事。いわゆる「冬物」「夏物」です。普段着は何を着ても良いのですが、かしこまった場では周りと合わせる必要があります。基本は、

10月~5月袷(あわせ)の色無地
6月・9月単衣(ひとえ)の色無地
7月・8月絽(ろ)の色無地

しかし最近は気温が高い日が多く、単衣や絽の着物を目安よりも長く着る傾向にあります。

それでも真冬に単衣ではおかしいので、「色無地ですべて乗り切る」としても、袷・単衣・絽の3枚必要になります。

素材は正絹でもポリエステルでもOK

素材は「見た目では正絹かどうかが分からない」ので、正絹でもポリエステルでも問題ありません

ビビネコは、袷と単衣は正絹を着ていますが、絽は正絹とポリエステルを使い分けています。
夏場は汗をかいて汚れやすいので、自宅で洗濯できるポリエステルの絽をよく着ます。ヤフオクで2,000円で購入しました(笑)

紬の色無地は✖️

最後は「織」に関して。色無地でもお茶席には向かない着物が「紬(つむぎ)」です。

着物の生地には様々な織があり、表面がザラリとした紬は「普段着」になってしまいます。
結城紬に代表される高価でレアな紬でも、「超高級な普段着」です。

よく例えられるのは「ビンテージデニム」。何十万もするビンテージのデニムであったとしても、会社の会議や結婚式に履いていきませんよね?それと同じです。

具体的シチュエーションと帯合わせの例

ここに挙げる例は、絶対ではありません。こんな感じに合わせると間違いないですよ!という一例になります。この例を参考に帯を選んでみて、お師匠さんや先輩に確認してみて下さいね!

正式なお茶事

茶道を習い始めてすぐは、正式なお茶事に呼ばれる事はあまり無いかもしれません。
茶事を簡単に説明すると、

正式なお茶事(注:季節により順番が変わります)
・初座席入り(しょざせきいり)
・初炭(しょずみ)
・懐石(かいせき)
・主菓子(おもがし)
・中立ち(なかだち)
・後座席入り(ござせきいり)
・濃茶(こいちゃ)
・後炭(ごずみ)
・薄茶(うすちゃ)
・退席(たいせき)
この一連のもてなしを一つの茶席で約4時間で行います。

このような席に招かれた場合は、帯は有職文様(ゆうそくもんよう)華やかな唐織(からおり)の帯が良いですね。招いてくれた方への敬意を表す事ができます。

お茶会(大寄せなど)

お茶会は、茶事とは異なり、気軽に抹茶とお菓子を楽しめるような会になります。
〇〇茶会、一席△△円のような会ですね。同じ会場に何席も用意されている場合もあります。一般の方にも開放されており、洋服で参加する事もできます。

お茶会では、帯も袋帯・名古屋帯どちらでもOKです。自由に帯合わせをしてみましょう。

講習会

茶道の講習の場合は、少し改まった装いが良いです。袋帯で二重太鼓を結ぶか、少し改まった柄の織りの名古屋帯がおすすめ。制服のように「かしこまった場で締める帯」を決めてしまうと楽ですよ!

ビビネコも最初の数年は、毎回同じ帯をしていました(笑)

江戸小紋の一つ紋は、色無地の一つ紋と同等

ここまで、色無地一つ紋をおすすめしてきましたが、実は「江戸小紋の一つ紋」色無地一つ紋と同格になります。色無地でちょうど似合う色が無い場合、細かい柄(遠くから見ると無地に見える)の江戸小紋の一つ紋でもOKです。

まとめ:茶道に着る着物、最初の一枚は色無地を!

以上、茶道で着る着物、最初に買うなら色無地一つ紋がおすすめな理由と具体例を解説しました。

色無地一つ紋がおすすめな理由
  • どこに着て行っても絶対に失礼にならない
  • 色無地一つ紋は、帯を変えると雰囲気と格が変わり、着て行ける範囲が広い
  • 先生や先輩達よりおとなしく装えるため、絶対に浮かない
  • 模様が無いので、細かい季節を気にする必要が無い
季節や素材に関する注意点
  • 10月~5月は「袷」、6月・9月は「単衣」、7月・8月は「絽」と季節に合わせる必要がある
  • 素材は正絹でもポリエステルでも大丈夫
  • 紬の色無地は正式な場にはダメ

着物はお顔にあてて選ぶのが一番良いのですが、呉服屋さんで買うのは高価で大変です。そんな時は、まずヤフオクやヤフショ、楽天市場でリサイクル品を購入しましょう。

茶道では着物で動き回るため、裾や袖口が傷みます。多少色が好みじゃなくても最初はお手頃価格で手に入れ、本当に必要になったら良いものを購入しましょう。

茶道を志す方、着物を着たいという方を応援しています!

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