出産や育児で一度現場を離れたママ薬剤師の中には、「復職したいけれどブランクが心配」「子育てと仕事を両立できるか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。しかし、薬剤師業界では、ブランクがあるママ薬剤師の復職を支援する体制が整いつつあります。特にパート勤務は、家庭と仕事のバランスを取りやすい働き方として人気があります。
自分に合った働き方を見つけてその道のプロに助けを借りれば、子育てと両立しながら薬剤師として再び活躍することができます。転職経験豊富な筆者が、その理由と方法を解説します。
ブランクがあっても復職は可能

薬剤師の資格は一生もの。ブランクがあっても、再び現場で活躍することは十分可能です。実際、1〜3年程度のブランクであれば、復職に大きな支障はないとされています。3年以上のブランクがある場合でも、意欲があれば十分復職を果たすことができます 。
そして現場ではブランクのある薬剤師にいきなり難しい処方を渡したりしません。最初は見学し、その後簡単な処方…と必ず段階を踏んでのステップアップになります。
でもやっぱり不安…そんな時はこちらの記事で対策を
→薬剤師の転職が不安…ブランクがあっても大丈夫!復職成功のコツと私の体験談
子育てとの両立、どうする?

子育ては大変な負担ですが、
- 自分が自由に使えるお小遣いがあったら嬉しい
- 将来の本格的な復帰に向けて、頭と体を慣らしておきたい
こういった理由で短時間働く方が沢山いらっしゃいます。
最初はその生活リズムの変化と慣れない仕事、大変な育児でクタクタに。しかし一定時間育児から離れることで自分という存在を取り戻し、精神的に安定することも。薬剤師は嘱託職員や派遣職員、パート職員と多彩な働き方が選べるので、まずは無理せず短時間で働く計画を立てましょう。
復職までの具体的な流れ

転職サイトで求人をチェック、登録
まずは転職サイトで現在どんな求人があるのかをチェックします。こちら2社は、登録無しでも求人が一括で検索できるのでおすすめ。無料登録すると、未公開求人も自宅のパソコンやスマホから見られるようになります。


そして自分で未公開求人を検索。検討したい求人をピックアップします。この時点では「あ、この条件良いかも」程度で大丈夫!見ていくうちに、お給料の相場や働き方のパターンが把握できてきます。同時に、自分がここで働くとしたら…とイメージしながら検討できます。
ビビネコは転職することを決めていたので、2社同時に登録しました。サイトによって会社が求人を出したり更新したりのタイミングが異なると、条件が違う可能性があるため。同じ就職先なら、より良い条件で入りたいですもんね。
エージェントと条件すり合わせ、求人提案

登録してしばらくすると、サイトの担当者さんから連絡がきます。そこで、今の仕事の状況や転職の予定、時期、職種の希望、今までの職歴の聞き取りがあります。
もし就職を急いでいなければ、希望する求人が出た時点で連絡をもらうようにすることも可能です。しつこく就職を迫るようなことはありません。
早めの就職希望ならば、希望条件(給与・勤務地・休日・仕事内容・社会保険など)を確認し、数日内に条件に沿う求人が複数提案されます。
求人票の不明な部分や知りたい内容は、全て担当のエージェントが先方に確認してくれるので楽。例えば電子薬歴の有無、一包化の機械のメーカー名、勉強会の開催頻度、認定薬剤師取得の補助の有無、駐車場の有無など、自分では聞きにくいことも全てエージェントがやってくれます。
エージェントを通して応募・もしくはお断り
運良く希望に合った求人があれば、4社ほどに絞って応募します。もし希望に合う求人が無ければ、今回は一度終了。今後新しい求人が出てきた時点で連絡をもらうことになります。
履歴書作成

求人への応募が決まったら、本格的に履歴書・職務経歴書を作成します。「あー、履歴書の手書き、すごい嫌なんだけど…」という方、安心して下さい。最近は全てパソコン作成OKです。
エージェントが履歴書・職務経歴書のテンプレートをくれるので、それに入力すればOK。できたものをエージェントに送信すると前もって薬局に送ってくれます。
面接
応募した数社と面接します。面接の希望日時は、こちらが指定するとエージェントが応募先と日時の調整。あとは指定された必要書類を持って面接に臨みます。面接では次のことを意識すれば大丈夫ですよ!
- 知識をブラッシュアップ(自己研讃)している、しようと思っていることをアピール
- 自分の得意・不得意を把握(セールスポイントの整理)し、貢献できることを伝える
- 役に立ちたいという気持ち、素直に努力する姿勢を見せる
入社企業決定、就職
面接した上で、働きたい会社を選びます。それをエージェントに伝えて最終決定。選ばなかった会社にはエージェントからお断りを入れてくれるので、精神的に楽ですよ。入社する会社とはその後、直接のやりとりになります。
復職するか迷っている方へ
復職している人の事例
ビビネコが見てきた中では、産休、育休を経て復職してくる薬剤師は「休む前に働いていた職種に戻っている場合が多い」です。そして皆さんパート勤務ですよ。
正職員のまま時短で頑張っているかたも居ますが、体力的にかなり大変のようです。無理して心と体を壊すより短い時間で再開してくださいね。

無理なく復職するポイント
- 譲れないポイントを整理してみる…時間、休みなど、絶対に譲れないポイントがあれば、それは優先しましょう。無理しても、結局それがネックで退職するのでは本末転倒です。
- ブランクOKの職場を選ぶ…この条件で出している方が、少し気持ちが楽ですね。ゆっくり慣れてゆきましょう。
- ある程度人数のいる職場を選ぶ…ある程度人数がいる所の方が、子供の急な発熱など、休みに対応しやすいです。休む方も気を使いすぎずに済みます。
- 短時間パートから始める…慣れるまでは短時間の方が体力的にも精神的にも楽ですよ。これならできそう!と思ったときに時間の延長を申し出れば、大歓迎されるでしょう。
転職サイトに登録しておいた方が、チャンスを逃さない
- 必ず就職しなくても登録だけでOK
- 他の主婦の方の状況、現在の相場観をリアルタイムで聞ける
- 条件が合わなかった時、断りやすい
- 良い求人案件が定期的にメールやメルマガ、封書で送られてくる。
登録すると連絡はきますが、強引に転職を急がせたりはしません。まずは、こちらの今の状況や希望の仕事のスタイル、勤務時間などの条件を詳細に確認してくれますよ。
その上で、今おすすめの求人があるか、また求人が入り次第連絡して良いかなどを聞いてくれます。紳士的に対応してくれるので、怖がらなくても大丈夫!まずはどんな求人があるのか見てみましょう!


まとめ
- 転職サイトで求人をチェック、登録
- エージェントから希望に沿った求人提案(ここで一時ストップしても全然OK!)
- エージェントを通して応募
- 履歴書作成
- 面接
- 最終決定、就職
ブランクがあるだけで、復職を迷うのはもったいない!6年勉強して資格をとれたあなたなら、間違いなく現場で活躍できます。薬剤師なら、パートで週2日、1日3.5時間勤務で5万円以上お小遣いが手に入りますよ!自由になるお金で、好きな物を買いましょう!
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