こんにちは!
ご訪問ありがとうございます!ビビネコです。
着物って、着てからトラブルが発覚することありますよね。
その一つが、「着物の袖口から長襦袢がはみ出ている!」というもの。
ビビネコも、茶道をきっかけに着物を着始めて20年近くたちますが、いまだにあります(笑)
自分サイズに仕立てた着物だけ着るなら問題ないですが、金銭的な理由でそうもいきません。
そしてリサイクル着物には魅力的な着物が沢山!多少サイズが違っても、これは!というモノと出会ってしまったら買っちゃいますよね!
いいんです、皆さん多少サイズが違っても着倒しましょう!
そこで見苦しくないように対策するのですが、一般的には、安全ピンを使った応急処置が有名です。でも必ずしもすぐに用意できない時もある。
そんな時のために、他の方法も知っておくと役に立つ時があります!
また、お直しについても触れていますので、皆さんの着物ライフに合ったものを取り入れて下さいね!
長襦袢がはみ出すのが「袖口」ではなく「振り」の場合は、こちら↓↓↓の記事で対策を解説しているので、合わせてご覧になって下さいね!
応急処置!長襦袢が袖口からはみ出ないようにする方法4つ

①安全ピンを使用する方法
まずは、安全ピンを使用する方法。
画像では長襦袢を置いた状態で撮影していますが、実際には長襦袢も着物も着たままでOKです。
袖口から長襦袢が見えなければ良いので、長い部分をつまんで留め、短くします。

着物の袖をめくり、長襦袢の袖、肩に近い所でタックをとって安全ピンで留めます。

可能なら3か所くらい留めるとより安定します。

着物を着たまま留めるのは結構大変なので、一か所だけ留めるのでも大丈夫です。ピンはタテになっても構いませんよ。
②硬貨と輪ゴムを使用する方法
硬貨2枚と輪ゴム2本用意します。
硬貨は何でも大丈夫。着物に汚れが付かないように、あまり汚れていないものを使いましょう。


硬貨を長襦袢の袖、内側に入れます。
この場合も、肘より上の肩に近い部分の方が良いです。

長襦袢の袖ごしに硬貨を持ち、

輪ゴムで留めます。

できあがり!
ちゃんと裄の長さは短くなっています。
③ヘアゴムやシュシュを使用する方法

今回はヘアゴム2本を使っていますが、輪ゴムやシュシュでも代用できます。
シュシュを使う時は、あまりかさばらないタイプの方が綺麗かもしれません。

長襦袢の袖が落ちて来ないように、ヘアゴムで腕に留めてしまいます。
できあがり!

こんな感じになります。きつくない輪ゴムを使って下さいね。
④両面テープを使用する方法
持っている方は、着物用の両面テープを使っても良いと思います。きれいにはがせて糊残りしません。


だいたい15cmくらいを切り取って

襦袢の袖に貼ります。猫も手伝ってくれます。

タックをとって貼り付けます。

できあがり!
テープは付けたてを強く引くと、はがれるので注意して下さいね。
夏の透ける着物の時に長襦袢の袖を短くしたいなら、このテープ方式がおすすめです。
安全ピンやヘアゴム、硬貨だと透けてしまって残念な感じになります。
着物の袖口から長襦袢がはみ出る原因2つ
とりあえず危機を脱したら、原因と今後の対策を考えましょう。
長襦袢の袖が出てしまう原因は大きく二つ。(厳密にはこれに当てはまらないケースもあるようですが、難しいので割愛します)
①着物の裄(ゆき)よりも長襦袢の裄(ゆき)が長い

画像は着物と長襦袢を重ねたもの。長襦袢の裄が少し短いですよね?
これであれば、長襦袢は袖から出ません。
しかし、お譲り着物やリサイクル着物は裄が短いことも多く、長襦袢が袖口から出てしまいます。
②着物と長襦袢の背中心がズレている
片方の袖だけ出てしまう場合、背中心がずれている可能性もあります。

画像は、先ほどと同じ着物と長襦袢。
しかし着物と長襦袢の背中心がずれているため、右の袖が出てしまっています。
この場合は、着付けの時にきちんと背中心を合わせる事で解決できますよ。
長襦袢を着る時、着物を羽織った時、きちんと左右の「掛け衿」を揃えてから衿元をクリップで固定しましょう。
裄は自分でお直しできるのか
和裁を習った事の無い人が、裄を自分で直すのはまず不可能です。
裄は袖だけで決まるものではなく、肩巾も関係してきます。また袖無双の襦袢なら、裏が付いていますからその処理もしなければいけません。
着物の裄を直すなら尚更。一度ほどいてスジを消す必要がありますし、まず出す分の縫い込みがあるかの確認、生地の変色があった時の対応もしなければなりません。
お直しの相場と実際に出す方法
なので、お直しはきちんとしたお店にお願いしましょう。
価格(料金)の相場
呉服屋さんでは、その店舗によって金額が変わります。
店舗に持ち込む場合は、事前に電話で確認してみた方が無難。良心的な呉服屋さんはネットとほぼ同じ金額ですが、高額な見積もりになる事もあるので注意して下さいね!
ネットでの裄直し料金の相場は、8,000円~11,000円と金額が明確で安心です。
しかし、どちらにしても結構お高い。
本当にその着物、襦袢を直す必要があるのかよく考えてから出しましょう。
まず自分のサイズを把握して、依頼する
お直しに出す時、「裄を何センチにしたいのか」聞かれます。
なので、マイサイズもしくは合わせたい着物・襦袢のサイズを把握する必要があります。
着物や襦袢を仕立てた事がある方なら、その店に尋ねれば全てのサイズを教えてくれます。
仕立てた事が無い方は、自分が普段着ているピッタリサイズの着物や襦袢の裄を測って保管しておきましょう。

画像のように、裄は背中心から袖の端までです。
背中心から袖の付け根までが「肩巾」
袖の付け根から袖の端までが「袖巾」
肩巾+袖巾=裄 です。
長さが確認できたらあとは依頼するだけ!
町の呉服屋さんに持ってゆくか、ネットで注文して送ります。
ビビネコがお直しで利用しているネットショップはこちら。
裄丈直しか袖丈直しを選ぶようになっています。
裄丈直しをするときは「洗い筋けし」を付ける必要があるので注意して下さいね。
もし一緒にクリーニングしたい着物があるなら、送料もまとめられてお得です。
洗い(ドライクリーニング)が不要で、裄直しと筋消しだけして欲しいなら、こちらの方が安く仕上がります。
どちらの店舗も、着物専門で実績があるため安心して任せられますよ。
長襦袢を直すか、着物を直すか
長襦袢と着物、どちらを直すのが良いか。
それは今後の事も考えて、できるだけマイサイズにそろえる様に直すのが良いでしょう。
マイサイズが分かれば、1~2cmの違いなら直さずにそのまま工夫して着るほうがお金がかかりませんよ。
裄を気にせずにどんな着物も着られる長襦袢があると便利
アンティーク着物、リサイクル着物は裄が短いものが多いですよね?
アンティーク着物とは、大正・昭和初期の戦前の着物。リサイクル着物は、戦後以降の着物とされています。
昔の人は小柄だったので、裄も短いのです。仕立て上がりの着物を購入する時は、サイズを確認しましょう。
そして料金の相場を見て頂いてわかる通り、持っている着物全てを直していたらお金がいくらあっても足りない!なので、ビビネコは筒袖の襦袢を一枚持っておく事をおすすめしています。長い目で見ると非常にお得なので、こちらも覗いてみて下さいね。

筒袖の長襦袢・半襦袢なら、着物の裄がバラバラでも全て対応できてコスパ良し

筒袖は裄・袖丈関係なく着られるので、コスパが良いのです。
難点は、着物の袖口が汚れやすくなること。しかし時々クリーニングに出すなら、それほど気にする必要はありません。
マジックテープで裄を調節できる長襦袢の注意点
マジックテープで替え袖を付けるタイプの長襦袢なら、3センチ程度の裄の調節もできます。
ただし、替え袖の袖丈と着物の袖丈が合わない事もあるため、筒袖のままでも着られるモノを選びましょう。
最近、「ひみつの半襦袢デラックス」「ひみつの長襦袢デラックス」に付けられる「ひみつの替え袖」を購入しました。
これがチラ見えすると雰囲気がガラッと変わっておしゃれ!長襦袢を何枚も買うよりお得です。
まとめ
以上、長襦袢が袖口から出てしまう場合の応急処置法と対策について解説しました。
- 安全ピンで長襦袢の肩近くの袖をつまんで留める
- 長襦袢の袖で硬貨をくるんで輪ゴムで留める
- 長襦袢の袖口をヘアゴムでひじ上におさえてしまう
- 布に使える両面テープで、袖にタックを取って短くする
お譲り着物やリサイクル着物も、サイズは小さくても素敵なものが沢山ありますよね!
上手に工夫して賢く楽しみましょう!
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