こんにちは!ご訪問ありがとうございます!
着物を着始めて20年になる表千家茶道講師のビビネコです。
現在も毎週のお稽古、年に2~3回の泊りがけの研修に着物で参加する生活。
このブログの着物カテゴリーでは、着物まわりでお役に立ちそうなこと、着物ライフがより快適になる商品などを紹介していますよ。
「着物って、自分で洗えないのは知っているけど、どの位の頻度でクリーニングしたら良いのか分からない…」
「みんな、実際どのくらいで出しているの…?」
そんな悩みをお持ちの方、いらっしゃいますか?
着物はそうそうクリーニングには出さない、と聞いてはいても、何となく不安ですよね。
今回の記事は、そんな方に向けた内容になっています。
ビビネコは毎週定期的に着物を着ていますが(枚数で言うと30着以上)、実際クリーニングに出すのは年に5枚程度。着ている割には少なく感じませんか?
着る回数が少ない方なら、ほとんどクリーニングに出す必要が無いかもしれません。
では、どのくらいでクリーニングしたら良いのか?詳しく説明してゆきますね!
毎回の必要なし!着物をクリーニングする頻度
まず、着物は毎回クリーニングに出す必要はありません。
なぜなら中に肌着や長襦袢を着ているので、皮脂や汗の汚れが付くのは衿と袖口くらいだから。
着物をクリーニングに出すかどうかは、着用頻度ではなく汚れ具合で判断します。
家では洗えないコートやスーツと同じような感覚ですね。
逆に、頻繁なクリーニングは着物を傷めてしまいます。
クリーニングがダメなのでは無く、「頻繁に出すのが良くない」のです。
よっぽどきれい好きな方でも、着物1枚に付き「年に1回」。普通の方なら数年に1回くらいが目安になります。
どの位の汚れ?着物をクリーニングに出すタイミング4パターン
では、どのくらい汚れたらクリーニングするのが良いのでしょう?
結論は「自分が出したいかどうか」です。
要するに、自分が着る時に汚れが気になるかどうか。
小さいシミがあっても、「柄が多くて気にならない」「裏地の汚れで外から見えない」場合には出す必要が無いですよ。
もちろん、「人から借りた着物」や「ものすごく高価な着物で絶対に汚したくない」場合は別。
「具体的に出すタイミング教えて~!」という方は、以下の4つのパターンを押さえておきましょう。
ひどい汚れが付いたときはすぐ!
- 着物でランチに行った時、ソースのたっぷりついたお肉を落としてしまった!
- デザートのアイスを付けてしまった!
- 赤ワインをこぼしてしまった!
こんな時はできるだけ早く、翌日にでもクリーニングに出しましょう。
食べ物のひどい汚れでも、一週間以内なら落ちる可能性大です。
この時注意したいのは、表面の汚れをつまみ取るようにするだけで、決して水を付けてこすったり、たたいたりしない事。下手に自分で処理するとかえって汚れが落ちなくなります。
汗を沢山吸った着物はシーズン終わりに
基本的に汗や皮脂の汚れは肌着や長襦袢が吸い取りますが、夏場は別。
汗をかきやすい夏場は、着物にも汚れが付きやすいのです。
そして汗は絹の大敵!汗汚れがついた正絹の着物を長時間放置すると、黄色く変色した汗染みができてしまいます。しかも汗染みは、時間が経過すると落とすのが難しくなります。
夏場に着た着物は、シーズン終わりにまとめて「汗抜き付きの丸洗い」に出しましょう。
衿、袖口、裾が汚れてきたら、数枚まとめて
着物は、衿、袖口の内側、裾が一番汚れが目立ちます。
その汚れやニオイが気になってきた時がクリーニングに出す時と考えましょう。
急いでしみ抜きする必要が無ければ、単衣や薄物のクリーニングは10月に。袷の着物は6月にまとめて出します。ビビネコはほぼ毎週着物を着ますが、クリーニングに出すのは1年に5枚程度。それで十分なのです。
ちなみにクリーニングに出そうとすると、衿や袖口のみを洗うコースはぼ無く、丸洗い(ドライクリーニング)とセットになっています。
「丸洗いは必要ない!衿と袖だけをきれいにすれば十分!」という方はお近くの悉皆屋(しっかいや)さんに持ち込めば衿や袖口だけ洗ってもらう事も可能かもしれません。
もしくは、呉服店のキャンペーンで「無料衿袖汚れ落とし」をしている時に持ち込む方法もあります。
ビビネコは家でベンジンを使いたくないのでしませんが、自分で衿や袖口だけしみ抜きする方法もあります。クリーニング代をさらに浮かせたいかたはチャレンジしてみて下さいね。
しかし衿や袖口がひどく汚れているという事は、着物全体にも見えないホコリや皮脂汚れが付いてほぼ薄汚れています。衿袖汚れを目安に丸洗いするのがベターです。
リサイクル品の汚れやニオイが気になる時
リサイクルショップや、ネットの中古品を購入したら、思ったよりも汚れやニオイが気になった…
そんな場合は、先にクリーニングしてしまいましょう。
汚れが気になるまま着ても気分が良くありません。さらに、ある程度着てからクリーニングすると、意外にその後もったいなくて仕舞い込んでしまうものです。
それでは着物を買った意味も、クリーニングした意味も無くなってしまいます。
先にすっきりキレイにして、沢山活躍させましょう!
この時注意したいのが、何年も前の汚れはしみ抜きでも落ちない可能性があるという事。
中古で購入したもののシミは、いつ付いたものかわかりません。
購入する時はそのことも頭に入れておきましょう。
安価で手に入れた着物をお手入れするかどうかの考え方
中古で安く購入した着物を、お金をかけてお手入れするかどうか。
色々な意見があると思いますが、最終的には自分がどうしたいかです。
もちろん、全ての着物をクリーニングして着られたらそれに越したことはありません。
しかし、着物が増えてくるとそうはいかないのも事実。
ビビネコの考えは、
- 価値のある着物(割安で手に入れたが、証紙があるなど価値がある着物)は、クリーニングやシミ抜きする。結城紬などは洗い張りも考慮する。
- 自分に似合っていて、非常に好みの着物はクリーニングして着る
- 明らかに質が良い(落ち感の素晴らしい縮緬、作家モノ)ものもクリーニングして着る
- 画像をみて購入したけど、そこまでの品質ではなさそうなモノは、そのまま着倒す
そのまま着倒すと割り切るなら、お手入れは不要です。沢山着てあげれば、着物は十分お役を果たせたと考えましょう。
もし価値のある着物を手に入れたら、お手入れをして長く着て下さいね。丈夫な紬であれば、何代も引き継ぐことができますし、お手入れをするごとに風合いも良くなります。
振袖・留袖・喪服、七五三の着物などしばらく着ない着物
セレモニー着物は、一回の着用でもクリーニングした方が良いです。
なぜなら、セレモニーでは「思ったよりも汗をかいていて、汚れている可能性が高い」から。
そして、世代間で引き継いで着る可能性もありますよね?
祖母➡母➡子供➡孫のような感じで。その間、着ない期間が長い。
この仕舞い込んでいる間にシミやカビができる事が多いのです。
クリーニングに出せば(きちんとしたショップなら)、汗抜きが必要ならその旨を知らせてくれますし、必要な処置をしてくれます。
セレモニー着物を長期間虫干し不要の「無酸素パック」してくれる所もあります。これなら、仕舞っておくだけでお手入れが要りませんし、保管場所も選ばず安心です。
着物を着た後、普段のお手入れの仕方
クリーニングに出さない着物は、普段のお手入れが肝心です。
簡単なので、習慣にして着物をカビから守りましょう。
着物が沢山あると、年に2~3回の虫干しは大変ですよね。
面倒なら「全ての着物を毎年着る」もアリですよ!実は「着物は着るのが一番の虫干し」なんです。
楽しみながらついでにお手入れもしてしまいましょう!
まとめ
結論、着物をクリーニングに出すのは「毎回では無く、汚れが気になる時だけ」です。
コートやスーツと同じようなタイミングと考えましょう。
このパターンを基本に、
- 近くの呉服店のキャンペーンに合わせて出す
- 楽天セールの時にまとめてネットショップに出す
などがお得にクリーニングするコツです!
ビビネコが普段使用しているネットのクリーニングショップを貼っておくので、どこを選んだら良いか分からない人は覗いてみて下さいね!
店舗もネットショップも、賢く利用して快適なお着物ライフを!
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