こんにちは!暑い日も寒い日も着物で茶道のお稽古に行く生活を、20年続けているビビネコです。
最近の暑さはすごいですね。
先日も真夏日の中、着物に夏のコートを着て茶道の講習会に行き、尋常ではない汗をかきました。
室内は冷房が効いているのでまだ大丈夫なのですが(それでも炭で釜にお湯を沸かすので暑い)、車に乗って車内が冷えるまでと、外を歩く時は地獄です(汗)
今回は、そんな時に役に立つ日傘についての記事です。
割と最近は日傘を持っている方も多くて、街でもよく見かけますね。熱中症対策には大事なグッズの一つです。
ビビネコは最近、「ラディクール日傘」というものを購入しました。
それが普通の日傘とはちょっと違い、より涼しく過ごせる商品なんです。その紹介とともに、日傘の選び方、ちまたで言われている「白か黒か問題」についても解説したいと思います!
日傘の役割は2つ、日焼け対策と暑さ対策
日焼け対策は、紫外線をカットできるかどうか
日焼け対策は、皆さんもよくご存じの通り、紫外線(UV)Aと紫外線(UV)Bを防ぐ事。日焼け止めクリームなどで対策されていても防ぎきれない紫外線を、日傘でさえぎります。
暑さ対策は、赤外線をカットできるかどうか
赤外線には、温熱作用があります。屋上温熱器は赤外線の有効利用ですし、洗濯物が乾くのも赤外線のおかげです。
肌や衣服、日傘自体に当たると熱を生じる赤外線。この赤外線をカットできるかどうかで暑さが変わります。
可視光線は?
可視光線は、その作用として「植物の光合成反応」「視覚発生」「体内時計調節」があります。
簡単に言うと、植物が育つため、人間や動物が物を見るために必要な光で、間接的には体内時計の調節の働きを担っています。(国立環境研究所 資料より抜粋)
つまり、可視光線は日焼けにも、暑さにも影響していないという事になります。
日傘の宣伝文句で「可視光線も完全カット!」とあっても、あまり関係ない情報と言えそうです。
日傘は黒がいいのか、白がいいのか問題
白い日傘は紫外線カットの効果が悪い?
日傘は黒色がおすすめという記事を見かけますが、実際はどうなのでしょうか?
色 | 白 | ピンク | 青 | 黒 |
透過率 | 19.37% | 9.6% | 4.77% | 1.67% |
この表でわかるように、何も加工していない布の場合は、黒が紫外線を通しにくいですね。
では、UVカットの加工をしたらどうなるでしょう?
色 | UVカット加工した白 | UVカット加工した黒 |
透過率 | 0.61% | 0.05% |
ほぼ差は無くなります。この程度の差は「同じ」と言って良いレベルではないでしょうか。
また、当然素材や厚さによっても多少変わりますが。
日傘のUVカット効果は、表面に塗っている薬品によるものです。
なので、白でも黒でもUVカット加工をされていれば効果は変わらないと考えて良いでしょう。日焼け止めは白や透明でも効果がありますよね?それと同じです。
どちらの日傘にしても、古くなってUVカットの加工が落ちてしまうと、効力が弱まります。その時には黒の日傘のほうが、紫外線を通しにくいのです。
UVカット加工されていれば、白も黒も紫外線カットの効果は同じ
黒い日傘は暑い?
では、暑さはどうでしょう?
こちらも国立環境研究所の実験を見てみます。
気温30℃の炎天下で、色が異なるポロシャツをサーモカメラで撮影したところ
ポロシャツの色 | 白 | 黒 | 深緑 |
表面温度 | 30℃ | 50℃ | 50℃ |
という結果になりました。なんと20℃の差がついています。やはり、「黒の日傘は暑い」は本当だと言えます。
表面が黒の日傘は暑い
日傘の選び方
日焼けしない事
美容目的として、日焼けを防ぐために紫外線遮光率99%以上のものを選びましょう。
「完全遮光」「遮光率100%」の製品は一級遮光と呼ばれ、手をかざしても透けない、遮光率99.99%以上のものになります。目が詰まっていて、樹脂コーティングで完全に覆われています。
個人的には、ほとんどの方が日焼け止めクリームなどと併用されますし、傘を使えない瞬間もある事を考えると99%以上遮光の軽い傘がより実用的なのではないかなと思います。
紫外線遮光率は99%以上がおすすめ
暑さがしのげる事
環境省は、熱中症発症者数の増加が見込まれる5月~9月、夏の熱ストレスを個人の工夫で低減できる対策として、「日傘」の活用を推進しています。
この環境省のポスターをみて分かる通り、「日傘をさす」行為だけでも、かなりの暑さ対策にはなります。
しかし、先ほど述べた「赤外線対策」をすれば、より涼しく過ごせますよね?
ではその対策とは。
- 日傘の表面は白か薄い色のものを選ぶ(赤外線を反射してくれる)
- 日傘の表面温度が白よりもさらに上がりにくい素材のものを選ぶ
- 日傘の内側に扇風機のついたものを選ぶ(赤外線対策ではない)
3つ目は、今回の記事の趣旨からは外れます。そして、温まった風が送られてくるだけなので、あまり涼しくはないかもしれません。
上2つは有効な対策と言えるでしょう。
日傘の表は白、もしくは薄い色が暑くない。放射冷却素材ならさらに涼しい。
携帯性について
長傘と折り畳み傘、どちらが良いですか?
携帯性を重視するなら折り畳み傘ですね。折り畳み傘の欠点としては、畳むのに時間がかかり面倒というところでしょうか。また、開いたときの傘自体が小さくなりがちで、日光からのカバー力が落ちるという大きなデメリットがあります。
長傘は使っていない時は荷物になりますが、大きく開くため全身をしっかり日光から守れます。
できるだけ太陽に当たりたくない人は長傘がおすすめですね。しまわずに常に傘はさしておきましょう。
ちなみに持ち手部分は曲がっているタイプの方が、さしている時には安定しやすく、使っていない時は手に引っかけられるので便利です。
折り畳みか長傘かは好みで選ぶ
晴雨兼用
夏の突然の雨には、晴雨兼用である方が良いですね。最近販売されている日傘は、ほとんど晴雨兼用でしょうから、問題ないと思います。
晴雨兼用はほぼ必須
値段
機能性に優れた日傘は価格も高くなりがちです。裏と表で色が異なるもの、遮熱性にすぐれている商品の相場は13,000円程度となっています。
折り畳みが面倒、骨がすぐに曲がってしまう、すぐにUV加工がダメになるなど安価な製品にありがちなので十分注意して下さいね。
最先端素材を使用したラディクール日傘は、体感温度を下げる
先ほど出てきた「表面温度が白よりもさらに上がりにくい素材」というのが、ここから紹介する「ラディクール」です。新しい技術なので、分かりにくいところもあります。見やすい所だけ見て頂いて構いませんよ。
ビビネコも購入!傘の内側が熱くならない!!
こちらのラディクール日傘、ビビネコも購入して実際使ってみました。
結果、ほかの日傘よりも、傘の内側が熱くなりません。
どの日傘も、直射日光は遮ってくれますよね?
ですが、どうしても傘自体に熱がこもって、ちょうど頭のあたりが暑くなる。
それが外側が黒い日傘ならなおの事。
ところがラディクールの日傘は、直射日光の下でさしていても内側が冷たいんです。
さすがに、冷房とはいきません。ですが、熱くないってすごいです。
正直、「あ、本当だったんだな」という感想。
「普通の日傘」と「ラディクール日傘」を他に例えるなら、
- 「屋根の断熱が悪くて、2階が異常に熱い家」と「断熱材がしっかり入っていて部屋全体が同じ温度の家」
- 「炎天下に駐車していた車」と「木陰」
- 「3階建ての3階」と「3階建ての2階」
のような感じです。何となく分かっていただけますか?
とりあえず、普通の日傘より暑くないです。
世界初の放射冷却素材で直射日光下でもゼロエネルギーで物を冷やす
そもそも放射冷却とは、地表面が熱放射によって冷却すること。
これを応用し、物体からの熱放射を宇宙空間に送り出すことで物体の表面温度を下げます。
非常に難しい話になるため、細かい事はなかなか理解できませんが、事実特許を取得しています。
エネルギーを消費せず、環境負荷が無い技術、SDGs素材として注目されています。
簡単に言うと、ラディクールの塗料を塗れば、直射日光の下でも塗ったものは温度が上がらない。塗ったものの下は熱くならないという事になります。
ラディクール素材は温度が上がりにくく、体感温度を下げる
バターを炎天下に置いた実動動画
理屈ではなく、実際の映像でみると分かりやすいですね。
他社日射反射フィルムとラディクールフィルムを貼ったステンレス板2種にバターを乗せて太陽光下に置き、バターの溶ける様子を比較実験しています。(地熱の影響を抑えるため、発泡スチロールの上にステンレス板を設置しています)
普通なら、ステンレス板が熱を持ち、左のようにあっという間に溶けるはずですよね?
それが、ラディクールの場合は温度が上がらないためにバターは溶けていません。
全世界の大企業が認め、導入が進められている素材
日本では2022年4月24日に「がっちりマンデー」で紹介され、注文が殺到。帽子、日傘、ペットウエア、カーシェードなど一般の多くの方に利用され始めています。
布製品以外にもフィルム、塗料があり、見た目には分かりませんが、企業にて大型建設、太陽光発電所、低温物流、交通運送、農業など実は幅広く使われています。
具体的には、日産自動車とサンシェード、カーサイドタープを共同開発、販売が開始
羽田空港の連絡通路や搭乗口の外装
シンガポールチャンギ国際空港の塗装 などです。
ラディクールの涼しさ比較実験
その日の気象状況によって条件は変わりますが、温度が上がりにくいのはお分かり頂けると思います。
これは、どちらも白い日傘を使って実験しています。もしこれが黒い日傘なら、温度差はもっと広がっていると予想できますね。
「85%以上の日射反射率」と「放射冷却(熱を逃がす力)」で、表面だけでなく傘の内側の温度上昇を抑えます。
日傘をさしていて、「日差しは遮れるけど、暑くていられない!」を軽減してくれる優れものです。
しかも、電池やバッテリーを使っていないので重くならず、かさばらない。環境にもやさしい商品です。
こちらのサーモスタットの写真は、ラディクール素材の帽子と他社製品を同じ条件、
2020年4月16日AM10:00東京都中央区にて気温21度で比較したものです。
表面温度におよそ7℃の差が出ています。
屋外での長時間滞在、運動時には熱中症対策として有効です。
ラディクール日傘のUVカット率
日焼け対策としての機能ももちろん備えています。紫外線遮蔽率は99%以上。顔や身体をきちんと覆えていれば日差しの強い日でも安心して外出できます。
ラディクール日傘はどこで買えるのか?
期間限定で羽田空港にポップアップストアが展開されていましたが、2023年9月末までで終了のようです。その後はネットショッピングでの購入となります。
洋服にも、着物や浴衣にもおすすめのシンプルデザイン
シンプルデザインで、洋服でも着物や浴衣でもコーデの邪魔をしません。
持ち手は高級感のある節ありタイプ。ライトブルーとライトベージュが選べます。
携帯性も悪くなく、中棒が伸縮するため仕舞った時は68cmと意外にコンパクト。重さは約285gと軽く、女性でも楽に持てます。
男性が持ってもサマになる
男性が持って違和感の無い日傘って少ないですよね。黒や紺は熱くて重い印象になりますし。
ラディクールはシンプルかつ、留め具に入ったロゴがゴルフ用品の様で、おしゃれに最先端の暑さ対策ができますよ。プレゼントにもおすすめです。
日傘以外にも、キャップ、ハット、カーシェイド、ペットウェア、トートバッグがある
日傘以外にも、帽子など色々な商品が販売されています。夏のペットのお散歩、熱中症予防にも最適ですね。
まとめ:最先端の技術を他の人より早く体験しよう!
以上、日傘の選び方と最新の日傘について解説しました。
最近の異常な暑さで、外出には細心の注意が必要です。分かっているのに、水分をきちんと摂っているのに熱中症になってしまう…そんな危険性すらあります。
技術は確実に進歩しています。さらに今回紹介した素材は電力を使わずに冷やせるのもポイント。
上手く利用して暑い夏を乗り切りましょう!
コメント