こんにちは!ご訪問ありがとうございます!
着物を着始めて20年になる表千家茶道講師のビビネコです。
現在も毎週のお稽古、年に2~3回の泊りがけの研修に着物で参加する生活。
このブログの着物カテゴリーでは、着物まわりでお役に立ちそうなこと、着物ライフがより快適になる商品を紹介していますよ。
今回は、茶道の着物に使う帯揚げについてです。
- 茶道でも間違いの無い帯揚げを一枚購入したい!
- 着物と帯は決まったけど、小物ってこれで良いんだろうか…
- 手持ちの帯揚げで乗り切れるかな…
こんな悩みがある方に向けた記事になっています。
この記事を読めば、これからどんな帯揚げを揃えていったら良いかもわかる様になりますよ!
ぜひ最後まで見て行って下さいね。
茶道の着物・帯に関する過去の記事はこちら↓↓↓
ビビネコのプロフィール
茶道歴約20年 表千家茶道講師許状所持
入門・習事・飾物・茶通箱点・唐物点・台天目点・盆点 取得済
ほぼ毎週、着物でのお稽古を継続中 年に数回、宗匠稽古、講習会に出席
着物はタンス2棹にびっしり、枚数は秘密(笑)
インスタグラムでは、ほぼ毎日着物コーデをアップ!
「楽天ROOM」には掘り出し物の高品質リサイクル着物、帯、小物などをこっそり紹介中(笑)
最初の一枚は薄色の無地もしくはボカシで間違いなし
結論、これから購入するなら「薄い黄色もしくはごく淡いピンクの無地の縮緬」で乗り切れます。
夏なら、「淡い色の無地絽縮緬」。
これなら、着物や帯が
- 濃い色でも淡い色でも
- 赤でも青でも、緑でも紫でも、ピンクでも
- もちろん白でも黒でも
どんな組み合わせでも大丈夫です。
まず間違いなく馴染みます。
もし持っていないなら、買っておいて損は無い!
必ず役に立つ時が来る「基本の色」です。
ビビネコが持っている、基本の縮緬の帯揚げ。
上が薄っすらピンク、下が薄っすら青みよりの黄色。
画像では分かりにくいですね(笑)
他の帯揚げと比較するとこんな感じ。
左の真ん中が白です。
くすんだピンクと黄色なのがわかります。
緑の江戸小紋にピンクを合わせてみます。
ほんのり赤みが加わり、優しい雰囲気になります。
同じ着物と帯に、黄色を合わせてみます。
今度は同系統のグラデーションになり、スッキリと爽やかなコーデになりました。
同じことを、他の色の着物でもやってみましょう。
画像だと違いが分かりにくいですね~
しかし、実際にみると雰囲気が結構違います。
そしてどの色の着物でも、悪目立ちすることなく馴染みます。
今回は色無地で試したので大人しい雰囲気ですが、総柄の小紋やちょっと柄が大きい着物に使うと、嫌味なくスッキリと上質感が出ますよ!
茶道で使いやすい帯揚げの選び方
基本の帯揚げがわかった所で、他にはどんな帯揚げが使えるのでしょう。
実は、茶道において帯揚げに決まりはありません。
しかし着物や帯が楚々として格が高いのに、帯揚げが超カジュアルでは何ともチグハグなコーデになってしまいます。
では、茶道の着物や帯に合う帯揚げはどんなものか整理しましょう。
- 淡い色の無地、ボカシがどんな着物・帯にも調和しやすい
- 結びやすい縮緬(ちりめん)、上品なツヤの綸子(りんず)や塩瀬がおすすめ
- 強い色、派手な柄は避ける
- 礼装用(フォーマル)帯揚げは派手過ぎる
先ほどの淡い色の縮緬以外に、ボカシも使いやすいです。
特に、淡い色と白のボカシがおすすめ。表情が出るにも関わらず、色が着物や帯とぶつかりません。
青と白のボカシにほんのり金が入っている。
爽やかで品のあるコーデ。
地紋入りで上質感、格がアップ。
薄いグレーが落ち着いた輝き。
また、織では縮緬以外に綸子、塩瀬もおすすめ。
特に、お顔が大人っぽい方!綸子のツヤ感が着物姿を上質にします。
逆に避けるべきなのが、強い色。
カジュアル着物ならアクセントになって垢抜けますが、茶道の着物には浮いてしまうのです。
また派手な柄や大きい柄も、せっかくの「上品」「清楚」「はんなり」「落ち着き」とは馴染みません。
では結婚式などで使うような「ザ・フォーマル」はどうかというと、それもいま一つ。
結婚式で留袖に使う帯揚げは大抵、金銀や刺繍が豪華に入っています。
茶道ではその「豪華さ」は不要なのです。
白と色の段ボカシが断然使いやすい。こんな感じを選んで下さいね。↓↓↓
帯揚げの使い分け
一枚で足りると言われても、コーディネート楽しみたいですよね?
できれば普段やお稽古の着物にも合わせたい!
基本的には、着物や帯に合わせてみて違和感が無ければ大丈夫です。
その上で、どんな帯揚げがどんな着物に合いやすいのか、使いやすいのはどんな帯揚げかを解説しますね。
フォーマル帯揚げとカジュアル帯揚げ
茶道 | お稽古 | 特徴 | |
---|---|---|---|
フォーマル(礼装用)帯揚げ | × | × | 留袖などに使う白に金銀の箔や刺繍が入った豪華なもの |
セミフォーマル帯揚げ | ◎ | 〇 | 金銀はほんの少しで、織や染で格を上げたもの |
オールマイティー帯揚げ | ◎ | ◎ | 金銀が入っていず、無地か柔らかいトーンの多色使い |
カジュアル帯揚げ | × | 〇 | はっきりとした色使い、派手な色柄 |
先ほどの「地紋入り」や「少し金の入ったボカシ」がセミフォーマルに当たります。
お茶会にも、講習会にも、もったいないかもしれませんがお稽古にもできます。
オールマイティーは「基本の無地縮緬」ですね。
柔らかい色合いなら、多色使いも良いですよ。
ではカジュアルは?
お茶会や講習会にはできないけど、お稽古にはOKなのは、「輪出し」や「飛び柄の染」「少しアクセントになるような色のもの」になります。
左3枚がカジュアルだけどお稽古、場合によっては講習会程度ならOKです。
こちらもお稽古、講習会までOKですね。
かなりカジュアル感が出るため、おしゃれ着として楽しむタイプです。
素材の違い
茶道 | お稽古 | 特徴 | |
---|---|---|---|
正絹 | ◎ | ◎ | 使いやすく、見た目も良い |
ポリエステル | × | × | 滑るため着付けにくい。見た目には問題無し |
麻 | × | ◎ | 涼しい。茶会や講習会には不可。お稽古はOK |
素材は、何といっても正絹がダントツです。
長襦袢は洗えるポリエステルもおススメなのですが、帯揚げは全力で反対します。
理由は、「滑って結びにくい。形が決まらない。崩れやすい。」からです。
いくら洗えても、着姿が悪くなったり結びにくいのでは使えません。
安くて可愛いいものを見つけても、絶対買ってはいけませんよ!
麻は夏場に涼しくて着心地が良いです。しかし、お茶会や講習会では使わない方が無難。
お稽古で楽しみましょう。
柄の違い
茶道 | お稽古 | 特徴 | |
---|---|---|---|
染柄 | ◎ | ◎ | 柄も色も様々。正式な会には淡いトーンのもの、お稽古ならどんなものでもOK |
絞り | △ | ◎ | 総絞りは振袖用。一部絞られているものは、淡いトーンならお茶会にも。 |
地紋 | ◎ | ◎ | 格が高く茶会にもOK。お稽古に使うなら、着物や帯も格高めで。 |
箔 | △ | △ | 少しの箔ならOK。ゴージャスすぎるものは避ける |
先ほど例を挙げたのでおわかりだと思いますが、染柄・絞りは色柄によります。
柄が古典風で大人しめなら茶会にもできますし、派手なものはお遊び用です。
地紋も種類が沢山ありますが、基本大丈夫です。
お茶会には上品な色のものを選びましょう。
箔はギラギラとしなければ多少入っていても問題ありません。
初釜などは少し華やかで好ましく映るでしょう。
こちらは夏物の基本の帯揚げ↓↓↓
失敗しない帯揚げの買い方
まずは、手持ちのものでやりくりしてみましょう。
それで慣れてきたら、上質の基本の縮緬を一枚購入します。きっとここで、質によってこんなに使いやすさが違うのかと驚くはずです。
それから、着物や帯が増えてきたらそれに合わせやすい上質な帯揚げを一枚ずつ買う。
これが一番失敗しない方法だと思います。
ビビネコはそんなことは全く知らず、呉服屋さんの店頭にあるセールになった帯揚げを買っていました。
「この色は持っていないから、買っておこう」
「この帯揚げ、柄が可愛い!」などなど…
結果、使わない(最終的には使う気にもなれない)帯揚げが出てきてしまい、「ザ・ゴールド」にタダ同然で売りました。
たかが小物、されど小物!
帯揚げの良し悪しは見ただけでわかるし、使い心地が違います。小物が安っぽいと、良い着物や帯も台無し。
皆さんは、後悔しないように最初から良いモノを購入して下さいね。
ちなみに、ビビネコの手元に残っている上質な帯揚げは
- きねや
- 衿秀
- ネットショプおびや(三浦清商店・きねや)
のものです。
カジュアルに使うものは、実店舗の着物ディスカウントショップで見てから購入しています。
ネットショップでは実物が確認できず、品質が良いモノと悪いモノ混ざっているので信頼できる店舗で買いましょう!
ビビネコが持っている基本の帯揚げはこちら↓↓↓
こちらは何と唐織の帯揚げ。上質感が素晴らしい!欲しい。↓↓↓
まとめ
結論:これから購入するなら「薄い黄色もしくはごく淡いピンクの無地の縮緬」
夏なら、「淡い色の無地絽縮緬」
以上、茶道に使う帯揚げについて解説しました。
茶道には帯揚げに決まりは無いと言いつつ、若干くどい内容になってしまいすみません。
しかし!誰かが教えてあげないと、みんな同じ失敗してしまうんですよ…涙。
沢山の帯揚げを買う前にこの記事を読んだ方はラッキーです!
ぜひぜひ余計な買い物はせず、良いモノだけを購入して下さいね。
そして着物を着始めた方が近くにいたら、教えてあげましょう!
着物を楽しむ方がもっともっと増えますように!
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