こんにちは!ご訪問ありがとうございます!
着物を着始めて20年になる表千家茶道講師のビビネコです。
現在も毎週のお稽古、年に2~3回の泊りがけの研修に着物で参加する生活。
このブログの着物カテゴリーでは、着物まわりでお役に立ちそうなこと、着物ライフがより快適になる商品などを紹介していますよ。
今回は、「お茶を始めた方が一枚帯を用意するなら」というテーマで解説してゆきます。
茶道の着物といっても、入門した場合の話です。
サークル活動は、厳格な決まりが無いので気にする必要がありませんよ。
そしてお稽古なら、帯も決まりはありません。
着物を着てお稽古できるだけで素晴らしい!着付けが楽な帯を締めましょう。
その上で、お茶会や講習会の帯を選ぶなら。
結論、「フォーマルの袋帯」があれば大丈夫です。
その理由や具体的な選び方を、ここから詳しく解説してゆきますね!
- 〇〇千家に入門して習い始めた。着物や帯を持っていない!どうしたらいい?
- 茶道に使えない帯を買って失敗したくない!
- できるだけ少ない着物や帯で効率よく済ませたい!
- 帯の季節とか衣替えとか良く分からない!
こんなお悩みを持った方に向けた記事になっています。
茶道で締める帯の事で何となくモヤモヤしている、そんな方!ぜひ見て行って下さいね!
ビビネコのプロフィール
茶道歴約20年 表千家茶道講師許状所持
入門・習事・飾物・茶通箱点・唐物点・台天目点・盆点 取得済
ほぼ毎週、着物でのお稽古を継続中 年に数回、宗匠稽古、講習会に出席
着物はタンス2棹にびっしり、枚数は秘密(笑)
インスタグラムでは、ほぼ毎日着物コーデをアップ!
「楽天ROOM」には掘り出し物の高品質リサイクル着物、帯、小物などをこっそり紹介中(笑)
【茶道の着物】シリーズ、半衿編も公開中/
フォーマルの袋帯を一枚用意するとだいたい対応できる
結論、フォーマルの袋帯を最初に一枚用意しましょう。
それがあれば、どんな場に行くこともできるので、直前に慌てて高い買い物をする必要がなくなります。
正式な茶席でも、茶会や講習会でも大丈夫!
茶道を始めると、普段のお稽古以外に「お茶会」に招かれることがあります。
- 大きな会場の席で、「お客さん」として参加する場合
- 本格的な茶席に招かれた場合
2の本格的な茶事に招かれるパターンは最初のうちはほとんど無いでしょう。
しかし、1は割と遭遇することが多い。
そして、沢山の茶道の先生や生徒が集まる「講習会」
茶道を始めて間もない時はどうして良いかわからずとにかく不安。
わかります!ビビネコも最初はそうでした!
そんな時でも、「絶対に失礼にならない安心帯」を用意しておけば大丈夫ですよ!
「色無地の一つ紋+フォーマル帯」で完全武装して臨みましょう!
フォーマルな袋帯とは
まず袋帯とは、長さ440cm程、幅が31cm程度のお太鼓結びにした時に帯が二重になる帯のこと。
なぜ「袋帯か」というと、袋帯の方が名古屋帯よりも格が高いから。
そして錦織や唐織、つづれ織りの袋帯がフォーマルな帯にあたります。
唐織は慣れていないと見分けにくいのですが、錦織やつづれ織りの場合は、帯の端の裏面に「○○錦」や「○○つづれ」と織り込まれていたりします。
また、端布に「めがね証紙」があり、西陣織であることが分かる場合もあります。
ただし、西陣織≠フォーマル。
フォーマルか洒落袋帯かは織り方やその模様によるのです。
わかりやすい所では、「有職文様」や「おめでたい柄」「古典文様」を織り込んだものはフォーマルです。
動物やデザイン化された軽やかな柄を織り出したものは洒落袋帯であることが多いです。
この「ざっくりした基準」が分かりにくい原因なのですが、そればかりは慣れてゆくしかありません。
沢山の着物や帯を見ていると、だんだんわかってきます。
茶会や講習会では、少し格を下げても問題ない場合もあります。
しかしその判断ができない間は、「失礼にならないように格高めで準備しました」という方が目上の方には好ましく映りますよ。
色無地・付け下げ・訪問着に一枚で着まわせる
別の記事で、「茶道に着る着物を一枚用意するなら」として色無地、江戸小紋を挙げました。
帯は、基本この2種類の着物に合わせられるものが間違いないです。
そして「フォーマルの袋帯」なら、色無地、江戸小紋はもちろん、付け下げや訪問着にも締められます。
逆に紬やカジュアルな小紋には合いません。
控えめだけど格調高めのものを選ぶ
厄介なことに、「フォーマルの袋帯」の中には「振袖や留袖に締める派手な袋帯」もあります。
お茶席の場合は「格は高めだけど、控えめな色柄」がしっくりきますよ。
選ぶ基準としては、
- あまり金銀がビカビカ光らないもの(金銀が入っていること自体はOK)
- 唐織などふっくらした織のもの
- つづれ織りなど格の高いもの
を選んでおくと間違いないでしょう。
色は白~クリーム色ベース、グレーベースが着物を選ばず重宝します。
季節の問題の解決方法
袷と絽、2枚持っておく
着物には、袷、単衣、夏物があります。帯もその季節により組み合わせを変えた方が良い。
しかし昨今の気温の上昇もあり、茶道界でも「何月に何を着る」というはっきりとした決まりは無くなりつつあります。
そのため、何か行事がある時、中途半端な季節は
「師事している先生や先輩たちに相談して着るものを決める」のがおすすめです。
しかし相談してから買うのは大変なので、あらかじめ「袷のフォーマル袋帯」と「絽のフォーマル袋帯」を用意し、周りの方に合わせて選択するのが一番です。
絽のフォーマル袋帯は手に入れにくいので早めに用意
夏のフォーマルは「正絹の絽の帯」が間違いありません。
この時期、カジュアルなら素材は麻も涼しいのですが、フォーマルには向きません。
また織り方はざっくりした「羅」やスケスケの「紗」は質が良くないと難しい(人間国宝の羅なら大丈夫)ので、「絽つづれ」がおすすめです。
この絽のフォーマル帯、リサイクルでは状態の良いモノが少ないです。
どうしても夏は汗や手垢で汚れやすく、シワも付きやすい。
なので、シーズンより早めに探し始めるか、店舗で新しいものを買う必要があります。
その時になって慌てないよう、早めに用意しておきましょう。
フォーマルとそれ以外、具体的な違いを画像で紹介
ビビネコが持っている帯で、違いを解説してゆきますね。
茶道で使っているフォーマル帯
こちらはビビネコが茶道を始めてから購入したフォーマル帯。
金糸・銀糸は使用していますが、控えめなのがわかります。唐織がふっくらとしていて、色無地の着物を柔らかい雰囲気できちんと装えます。
こちらも茶道で使っている唐織の帯。
色が豊富で華やかな雰囲気だけど、ビカビカはしていない。初釜などおめでたい席、席主を華やかに盛り上げたい時にピッタリ。
フォーマルではない帯の例
渋い銀地に花を織り出した袋帯。
品質は良く色無地や訪問着にも締められるが、模様の格は少し下がるので、正式な場にはあまりおすすめしない。
紬地に「波に千鳥」を染めた袋帯。
これは完全に「洒落袋帯」として高級紬や小紋、色無地、軽めの付け下げに締める。
織の洒落袋帯。
金糸が織り込まれていますが、柄がデフォルメされてオリエンタル。
紬、小紋、現代的な軽めの付け下げまで締められる。
一番最初に夏用の帯としてリサイクルで買った絽つづれの帯。
何色の色無地でも締められて、控えめできちんとした帯。色無地、江戸小紋、付け下げ、訪問着、重めの小紋まで締められる。
これは、絽つづれの八寸帯。
普通、八寸帯は色無地や付け下げ・訪問着には締められない。しかし、夏の絽つづれは八寸帯でも織が良ければOK。
この帯はフォーマルとして使用できる。
2枚の帯で両面使用に仕立てられた帯。
両方とも夏の錦織のため、フォーマルに使用可。
まとめ
- 最初の一枚はフォーマル袋帯を買う
- 暑い時期にも着る予定があるなら、絽のフォーマルを追加
- 自分が好きだと思うものを購入しよう
- リサイクル品でも問題ない
悩んだら、まずはフォーマルの袋帯を買いましょう!
そうすれば、色無地や江戸小紋、訪問着と合わせてどこにでも安心して出席できます。
しかし呉服屋さんで購入するとびっくりするほど高い!
そんな時は頑張らずにリサイクル品を買いましょう。ネットのリサイクルショップには、意外に沢山の良いフォーマル袋帯が売られています。
その中で「この帯が好き!」と直感的に感じるものを選んで下さいね。
「無難だから」とか「安いから」だけで選ぶと、後々締めなくなってもったいない!
もし、
- 「どれがフォーマルなのか分からない!」
- 「お茶席にふさわしい色柄が分からない!」
という方がいたら、「ビビネコのROOM」をチェックしてみて下さい。
ネットショップの中からおすすめのリサイクル着物・帯を選んで紹介していますよ。
ビビネコは、茶道を始めてから手持ちの着物だけでは十分ではない事が判明。でも呉服屋さんで沢山買う事ももちろんできない。
そこでこの20年弱、ネットショップやオークションで探し、リサイクル着物・帯を買いながら茶道を続けてきました。
その間に着物や帯に関する知識が増え、今は生徒さんに茶道と並行してリサイクル着物のお見立てもしています。茶道の場数も沢山踏んでいるので、きっと皆さんのお役に立てると思います!
インスタグラムではビビネコの日々の着物コーデも公開していますよ。
フォーマル以外にも、カジュアルコーデ、小物の合わせ方などを紹介!
参考にしてみて下さいね!
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