こんにちは!
着物を着始めて20年になる茶道講師のビビネコです。
現在も毎週のお稽古、年に2~3回の泊りがけの研修に着物で参加する生活。
このブログの着物カテゴリーでは、着物まわりでお役に立ちそうなこと、着物ライフがより快適になる商品などを紹介していますよ。
着物が楽しくなってきた方、
「あ~、着物で旅行とか素敵だろうな…」と思った事ありませんか?
「でも、絶対持っていくのとか大変だし、どうやって持っていったらいいか分からない…」
そんな方のために、実際に何度も着物を持って旅行(実際には講習会)しているビビネコが
「行き帰りは洋服で移動、旅先で着物を着る場合の荷造り」について解説します。
車や飛行機、電車、新幹線などの移動は洋服、旅先で1~2日間だけ着物を着るというパターンです。
「着物を着て旅行をするオール着物の場合」の荷造り、パッキング方法はこちら↓↓↓
ビビネコは年に数回、茶道の研修会に参加します。その時は洋服で移動、宿泊先で着物を着ます。
最初は慣れなくて荷物の用意にも時間がかかりましたが、次第に素早く用意できるようになりました。
チェックするべき持ち物リストや具体的なパッキングの仕方、荷物を減らす工夫を解説していますので、きっと参考にしてもらえると思います。ぜひ最後までご覧になって下さいね!
洋服で移動する場合の着物の荷造り方法
着物は現地で着て、行き帰りの移動は洋服というパターンの荷造り方法です。
着物と洋服両方を用意するため、どうしても同じ日数の旅行でも荷物は多く、大き目のバッグが必要です。
最適なスーツケース(キャリーバッグ)のサイズは?
スーツケースの容量目安 | |
着物1セット+替え用洋服+宿泊セット | 約40~45ℓ |
着物2セット+替え用洋服+宿泊セット | 約45~49ℓ |
「着物を着るために必要な物全てを持つ」となると、1セットでも40ℓ以上が必要です。ビビネコは中間サイズのスーツケースを持っていないので、「着物一式を持って泊りがけ」の時は49ℓを使います。
上の画像の右端、着物専用バッグは着物一式がちょうど入る大きさで、お稽古や日帰りで着物を着る予定がある時などに使っていますよ。このバッグに関する記事はこちら↓↓↓
スーツケースに入れるもの
実際にスーツケースに入れるものをリストアップします。
出先で着物を着る時、非常に忘れ物をしやすいので、あらかじめリストを作って確認するのは必須です。
この表では、着物1コーデ分の荷物になります。2コーデ分の着物を用意する場合は、着物、帯、帯締め、帯揚げ、足袋を1コーデ分追加して下さいね。
そしてこの中で特に忘れがちで注意が必要なのが、「草履」です。チェックリストには忘れず追加しておきましょう。
また、この表には入れていませんが、結婚式などは着物用のバッグが必要なので忘れずに!
次に、洋服と宿泊で一般的に必要なものをあげてみます。
この他に必要な物は、皆さんそれぞれリストアップして下さいね。
着物のたたみ方、パッキング方法
では、具体的な着物のたたみ方を説明します。
まずは、大判風呂敷(今回は105×106cmを使用)の上に2つ折りにした着物、真ん中に帯を載せます。
この時、着物も帯も、必ずたとう紙から出して直接風呂敷に包みます。
理由は、たとう紙に入れたままだとかさばるのと、たとう紙の中で着物がずれてシワになるため。
初めてこのように包むと不安な方もいらっしゃるかもしれませんが、この方が着物にとって良いですよ。
まずは、風呂敷の上に二つ折りにした着物を斜めに置き、その上真ん中に帯、帯揚げ、帯締めを置きます。
帯をくるむように、着物を上下から折り曲げます。
四角くなった着物を、風呂敷で一辺ずつ引っ張りながらくるみます。
このひとカタマリが1コーデです。
2コーデ分持つ場合は、もう一つこのカタマリを作ります。
同じように、着物に帯、帯揚げ、帯締めを載せ
着物を折りたたんで
風呂敷で包んでゆきます。
しっかり引っ張りながら包みましょう。
2つ目のカタマリができました!
2日分の着物コーデを持っていく場合の具体的荷造りパターン
今回は、49ℓのスーツケースに、2コーデの着物と洋服、宿泊セットを荷造りしてみます。
まずスーツケースの片側に、先ほど作った着物コーデのカタマリを横にして2つ入れます。ほぼピッタリです。
厚みにはまだ余裕があるので、上に重ねてゆきますよ。
雨コート、ベルト付き帯板、お太鼓止め、スーツケースに沿うように衿芯を入れました。
次に、下着や部屋着などの入った袋をのせ、ベルトを留めます。
さらにずれない様、押さえます。ポケットにはハンカチや充電ケーブルを入れます。
次に、着物関係の肌着や長襦袢、足袋などを袋にまとめます。
ざっくりとで大丈夫。
草履は箱から出してビニール袋に入れ、巾着や靴袋に入れます。面倒でなければ片方ずつビニールに入れた方が汚れにくいですが、両方一緒でも構いません。
ビニールを使わず直接入れると、雨の水分や泥が染みてしまうので注意しましょう。
靴や草履専用の袋ではありませんが、ピッタリサイズだったので草履用にしました。
スーツケースの反対側に収まりが良いように入れてゆきます。
今回は、着物関係のモノ、草履、化粧品類、スキンケア用品、ヘアケア用品を入れました。
実際には、ここに着替え用の洋服も入ります。
ここでは入れていないので、かなり余裕ができています。
こちらもずれないように押さえます。
着物2セットと洋服、宿泊セットでちょうど良いサイズだと思います。
着物を荷造りする時の注意点
着物を荷物として持つ時には、いくつか注意点があるので、まとめておきますね。
着物のたたみ方のところでもお伝えしましたが、着物は風呂敷でしっかり包んで下さい。
シワになってしまう…と不安になる方も多いかもしれません。
確かにシワになりやすい生地もありますが、大抵の着物はこの方法で大丈夫です。
なぜならシワになってしまう条件は「熱と湿気のある状態でプレスされたとき」だから。
着物を脱いだらシワが付いているのはそのためです。
たとう紙から出した着物を包んでも、熱も湿気も無いのでシワになりにくい。
さらに帯を間に入れて包むことで、着物に折り目もつきにくくなります。逆にスーツケースに直接着物を入れると、中で着物や帯が動いてしまい、変にシワが出来たり、着物が擦れて傷んだりします。
なので、着物と帯は風呂敷にしっかり包んでから入れた方が良いです。
また、風呂敷の周りには他の荷物を隙間なく詰め、風呂敷包みが動かないようにしましょう。
一つ注意したいのは、液体による汚れ。
化粧水やクリーム類を荷造りする時は、フタが開きにくい容器を使う、ビニール袋に入れる、などが大切です。できれば、着物とは離して入れましょう。
ホテルでの着物類の管理方法
ホテルに着いたら、風呂敷を開いておくとより良い
結婚式など改まった席に着物を着る場合、翌日に着る着物・帯は、開いて置いておきましょう。この状態ですね。掛ける必要はありません。
この形なら、たとう紙に入っているのと変わりません。
くだけた場に着て行くなら、風呂敷に包んだままで大丈夫ですよ。
着る時は、下に風呂敷か衣裳敷を敷く
ホテルの部屋は土足なので、着物が汚れないよう下に風呂敷や衣裳敷を敷いてから着物を着ます。
忘れてしまった、持っていない時は、バスタオルを乾かしておいて敷き、その上で着付けましょう。
着物・帯は、脱いだ後翌朝まで掛けて干す
着物、帯は脱いだらハンガーに掛けて湿気を飛ばします。ハンガーが少なければ、着物と帯を一緒に掛けても構いません。
翌朝たたんで、持ってきた時と同じように風呂敷に包みましょう。
荷物を少なくするコツ
たとう紙、箱から出してパッキングする
パッキングの所で触れましたが、着物はたとう紙から出し、草履も箱から出して入れます。
その方がスペースが有効に使えますし、ホテルでも作業がしやすくなります。
和洋兼用のバッグを持つ
これは本当におすすめです。バッグはスーツケースに入れると荷物がものすごく増える。
ですから、省略できるならした方が良いです。
結婚式はやむを得ませんが、カジュアルシーンの着物、洋服に兼用できるバッグは一つ持っておくと便利です。あまり小さいと使いまわしにくいので、適度に荷物が入る大きさのものを購入しましょう。
バッグを選ぶポイントは、
- 手提げとして持ってバランスが良い事
- ひじに掛けても長すぎない持ち手
- ショルダーバッグは不向き
- 洋服でも着物でもなじみやすいシンプルデザイン
- 着物、洋服の色を選ばないナチュラルカラー
ビビネコは、何年も前からこのバッグを使っています。
少し重めではありますが、質が良いのでヘビロテしても壊れず長持ち!落ち着いたグレージュは着物が派手でも、シックでも持つことができます。
和洋兼用のコートを着る
寒い時期に荷物が増える原因はこれ。
洋服のコートと、和服のコート両方持たなければいけない問題。
これを解決するのも、兼用のコートです。
ビビネコが今検討しているのがこのダウンコート!
洋服に着ても、和服に着てもサマになっています。
他には無いおしゃれデザイン、軽くて暖かいダウン!欲しいです(高いな~笑)
いや、そんなに買ってられないよ~!という方は(ビビネコも含め)、「雨コート+マフラー」でしのぐのも有りだと思います!雨コートは季節を問わないので1枚は必要ですよ!
洗濯できて乾きやすい肌着を着まわす
2日間着物を着るとなった場合でも、肌着、ステテコ、和装ブラをホテルで洗濯して1セットで済ますと荷物が減ります。足袋は底の部分が乾きにくいので、連日で着物を着る時は持って行った方が無難。
たかはし着物工房の「くノ一麻子」や「あしべ汗取り」などを補正として着るなら、その下に画像のような薄手のタンクトップを着てそれだけを洗濯する方法がおすすめです。
この時、背中の繰りが浅いと衣紋から見えてしまうので注意して下さいね!
そうすれば、分厚い補整の替えを持って行かなくて良いのでかなり荷物が減ります。
ちなみに、「くノ一麻子」は洗濯・手絞りで乾くかどうか、微妙です。あしべは割と薄いので乾くかもしれません。そこはまだ検証していないのでご注意を!
まとめ
以上、洋服で移動、旅先で着物を着る時の荷造りについて解説しました。
着物で移動するまでは自信が無くても、旅先で1日だけ着物を着るのも素敵です!
ちょっと荷物は多くなりますが、帰りに送ってしまえば疲れが出ても大丈夫。
慣れてきたら、お友達とオール着物で旅行する、という目標を立てても楽しいですよね!
まずはやってみる!そうすれば、意外とできちゃうものです!
ぜひ記事を参考にやってみて下さいね!
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