こんにちは!
ご訪問ありがとうございます!
最近、保護猫兄弟2匹を迎えて、子猫パワーにぐったりしているビビネコです!
今回は、その保護子猫が感染していたトリコモナスの治療と消失までの記録を紹介します。
ビビネコは獣医師ではありませんので、あくまでも家でのお世話に関して。
同じ境遇になった方の、「自宅でどのように対処をしたら良いのか」という悩みにお答えしたいと思います!
- 一回目の検便では見つからず、二回目肛門からの直接採取で陽性に!
- 治療前、治療後では便のニオイが変わる
- 薬はフラジール(メトロニダゾール)を7日間使用、カプセルで完璧に飲ませた
- 便の接触を徹底的に抑えることで蔓延を防ぐことができた
- ケージで隔離、食器、スポンジ、トイレを分けて管理、消毒した
- 手洗い、次亜塩素酸ナトリウム消毒を行った
では、それぞれ細かく説明してゆきますね!
感染発覚~消失までの経過、猫たちの症状の変化

保護施設での検便ではマイナス
2023年7/14に兄弟4匹で保護施設にやってきたニャンズ。その日のうちに動物病院を受診しています。
その日の血液検査は猫エイズ、猫白血病ウイルス抗原検査が陰性。検便はしていません。
すぐにドロンタール(駆虫薬)投薬。
その後、保護施設でケージ生活をしていましたが、軟便が続くため7/21に検便。
結果、異常無くディアバスター(下痢止め)にて様子見。6日間飲ませていました。
施設に居た頃は、おとなしめで、ボーッとしている子達でした。
ビビネコが連れて帰って来る時も、抱っこされるがまま、よく寝ている子でした。
治らない軟便で再検査、トリコモナスが見つかる

その後、7/30にビビネコ家に2匹譲渡。
8/1になっても軟便のため、受診へ連れてゆきます。
一匹は体温計についた便で検査するも何も見つからず。
もう一匹は、体温計に便が付かなかったため、肛門から便を直接採取したところトリコモナスが!
薬はフラジール(メトロニダゾール)を開始
一匹にしかトリコモナスは出ませんでしたが、2匹とも同じ症状なので2匹同時に治療を開始する事になりました。
薬はフラジール(一般名:メトロニダゾール)。
人間用の薬ですが、体重により量を調節して猫にも飲ませます。
1日2回、朝、夕で7日間の服用となりました。
服薬を開始した日の夕方には、すでに普通便に改善。
元気も良く、良く鳴き、ケージから出せと一生懸命訴えるほどになりました。
もしかしたら、今まではお腹の調子が悪く、元気が出なかっただけなのかもしれません。
獣医からの食事指導
猫が下痢、軟便の時の食事として、獣医からの指示は次のとおりです。
- 腸内環境を整える「腸内バイオーム」を食べさせる事
- まず腸を休めるために給餌量を少なめにする事(量は獣医が決定)
- 下痢・軟便が治まってきたら、徐々に量を増やす事
子猫ではありますが、「腸内バイオーム」は食べさせて良いとの事。
幸い、キールとレイトは何でもよく食べてくれる子達だったので、助かりました。
ただ、量を少なく与えているので、すぐにお腹が空いてしまって大変!
ビビネコの顔を見ると「ごはんー!!」と大騒ぎで人間がクタクタです。
便の調子が良いので、2日目から少しずつご飯の量を増量。4日目には、体重当たりの必要量をあげています。
その後、フラジールの内服が終了後に、子猫用の「ロイヤルカナン ベビーキャット」と「腸内バイオーム」を混ぜて与えています。
便のニオイ、形状の変化の経緯

…治療前…
キールとレイトがビビネコ家にやって来てすぐは、下痢気味なのもありましたが、便が異常に臭いました。他の子の便とは全く違う、非常に強いニオイです。
ビビネコ家では、取った後の排泄物のニオイ対策として、小さいビニール袋に切った新聞紙を敷き入れ、そこに紙の猫砂に染みこんだ尿、便を入れて縛ります。
それを「うんちが臭わない袋」をかぶせたゴミ箱に入れています。
だいたいそれで部屋にはニオイがしないのですが、この子達の便は臭うのです!
…フラジール開始後…
驚くことに、便のニオイが劇的に少なくなりました。
他の子と変わらない程度で、ゴミ箱からのニオイ漏れも無い!
どうやら、トリコモナスが原因で臭っていたようです。
人間の性感染症の原因となる膣トリコモナスとは別の種類ですが、どちらも「強烈なニオイを発する」
というのは共通のようです。
7日間の服薬後、検査で未検出に!
きっちり7日間服薬を完了し、動物病院で再検査へ。
肛門からの便の直接採取で検査をしました。
結果は陰性!トリコモナスは検出されませんでした。
ただ、トリコモナスの特徴として、「検出されにくい」「落ちにくい」という事があるので、
もし今後下痢や軟便が再発したら、すぐに再検査するという事になっています。
トリコモナスを排除して元気いっぱい
薬が終了した現在、整腸剤や下痢止めを飲むことはほとんどありません。普通便で非常に元気に過ごしています!
治療のかなめ!薬を完璧に飲ませる工夫

メトロニダゾール、ロニダゾールともに非常に苦い
猫トリコモナスに使用される薬剤2種である、メトロニダゾールとロニダゾール。
これらの最大のネックは「金属性の鋭い非常に強い苦み」なのです。
人間の薬としても使用されるメトロニダゾールは、錠剤を糖でコーティングした糖衣錠。
舌に苦みが直接触れる事はありません。
しかし、猫に投与する時は、体重に合わせて粉末で処方されます。
多分、大人の人間でも苦みに顔をしかめるでしょう。
苦みを感じさせずに飲ませるには
そこそこの動物病院でも、糖分を足したりして苦み対策をされていると思います。しかし粉末のままでは、やはり苦いんです。
そこで、ビビネコは「カプセルに詰めて飲ませる」を今回も実施!
ビビネコ家ではかなり前から、猫に飲ませる時は全ての薬をカプセルに入れています。
理由としては、苦みや味を抑えるだけではなく、完璧に飲みこませられるから。
治療の成功、失敗は、薬をきちんと飲ませられるかどうかにかかっています。
特に感染症の場合は、決められた量を、決められた期間、きっちり飲ませることが大切です。
症状が良くなったからと中断すると、完全に排除できない可能性が高まります。
粉薬をカプセルに詰めて飲ませる方法を知りたい方はこちら↓↓↓
環境整備、蔓延防止対策をしよう

トリコモナスは、便の接触を徹底的に避けることで蔓延を防ぐ
トリコモナスの感染は、便を介した経口感染のみ。なので、
- 感染猫の便をすぐに片付ける、便が付いたところはしっかりと拭き取り、消毒する。
- 排便後におしりが汚れていたらきれいに拭き取る。
- 治療が完了するまでは、感染猫はケージに隔離する。
これを徹底し、他の猫への感染を防ぐことができました。
飛沫感染しないため、部屋は分けていません。
ケージを購入して先住猫と隔離
最初は、サークル型の簡易ケージを使っていたのですが、隔離が長くなる可能性があったので2段のケージを購入しました。
ビビネコは急遽必要になったため、近くのホームセンターで購入しましたが、ネットにはもっと良い商品が(涙)
こちらはトイレ掃除がしやすくて、扉のロックも解除しやすい良品ですね。皆さんは慌てて購入しなくても良いように準備しましょう。
先住猫と直接なめ合ったりしなければ大丈夫なので、ケージはそのままで使用。特に布やビニールを掛けるなどはしていません。
食器、水飲み容器、スポンジを分ける
治療中は食器や水飲み容器を分けています。
洗う時も、専用のスポンジをひとつ用意して使っています。
治療が終了したら、一緒にして問題ありません。
トイレを分け、排便後は速やかに片付ける
トイレは完全に分けています。
ケージ内でのみ排便させるようにしました。
子猫といえど、24時間ケージではかわいそうなので、時々部屋を区切って遊ばせます。
その時に、先住猫のトイレを使わないように先住猫とトイレを他の部屋に退避。
そしてある程度遊ばせてまたケージへと入れる方法をとっています。
ケージ内の専用トイレは、排便後、砂掛けしている時に誤って踏んだり、触ってしまわない様に注意。
排便が終わったら砂掛けする前に猫を回収、おしりを水で濡らしたティッシュで拭き、便を片付けます。
便は小さいビニール袋に密閉してから専用ゴミ箱に捨てます。
飼い主はお世話後の手洗いを徹底する
感染猫のお世話をしたあとは、徹底して手洗いをしていました。
いつも以上にハンドソープが減る!でも他の子に感染させるより良いですね。
必ずしも手から感染するとは限りませんが、石鹸を使い、流水でしっかり流すことでリスクを減らす事ができます。
消毒は次亜塩素酸ナトリウムを使う

トリコモナスの消毒には、次亜塩素酸ナトリウムが有効のようです。
なので食器や水飲み容器は食器用洗剤で洗ったあと水で流し、キッチンハイタースプレーをかけ、少し置いてから水でしっかりすすいでいます。
トイレやケージはバイオチャレンジで拭き取るようにしました。
トリコモナスが消えたらすること

無事トリコモナスが消えて、本当に良かった!
仕上げをして完了です。
- 感染猫専用のトイレの砂を全交換(使っていたものは捨てる)、トイレ丸洗い
- 感染猫をシャンプー、もしくはシャンプータオルで拭く
- 隔離解禁(ケージ生活解除)
- 食器、水飲み容器、スポンジ、トイレの共用解禁
隔離を解除するタイミングは、トリコモナスが消えたのを確認できた時で良いと思います。
ビビネコ家ではまだ先住猫が子猫に気を許していないのと、普段の生活で危なくない様、もう少し続ける予定です。
トリコモナスの再発について考えること
トリコモナスは、感染症の中では若干厄介で、落ちにくいと言われています。
一度の検便で出なくても、身体の中にまだいる可能性があるのです。
ビビネコも、動物病院でそのように言われています。
もし、また慢性の下痢・軟便が起こる様なら受診して検便の必要がある。
でもその時はその時です。またしっかり治療してあげましょう!
感染が発覚しても落ち込まないで

落ちにくい感染症という事で、落ち込む飼い主さんも多いのかなと思います。
ビビネコも最初はショックでした。
でも、治療が全く効かないわけでも、すぐに死に至る病気でもありません。
前向きに考えて、できる事をがんばりましょう!
治療期間はちょっと大変ですが、ビビネコ家のように、克服した例もありますよ!
まとめ

今回はビビネコ家で巻き起こった、トリコモナス克服記を皆さんに紹介しました。
- 一回目の検便では見つからず、二回目肛門からの直接採取で陽性に!
- 治療前、治療後では便のニオイが変わる
- 薬はフラジール(メトロニダゾール)を7日間使用、カプセルで完璧に飲ませた
- 便の接触を徹底的に抑えることで蔓延を防ぐことができた
- ケージで隔離、食器、スポンジ、トイレを分けて管理、消毒した
- 手洗い、次亜塩素酸ナトリウム消毒を行った
治療に関しては、動物病院の指示に従って下さいね。ビビネコは獣医師ではありません。
ただ実際お世話するとき、迷ったり、困ったりする方もいるのかなと思います。
ビビネコは、医療従事者として考えられる全ての対策を行いました。
それが功を奏したのかは分かりません。しかし、克服した一例を示すことで、皆さんのお役に立てればと思っています!
もしトリコモナスに感染している、と動物病院で言われてしまったら。
獣医師の指示に従い、今回の記事も参考にしながら頑張って治療をして下さいね!
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